将来性に疑問(総合商社業界)

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職業 総合商社業界
投稿者 けいすけ  (男性 30歳)     投稿日時:2020/07/27 21:36:28
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今後に関するコメント

将来性に疑問

以前財閥系商社で働いておりました。(現在は大手投資銀行におります。)
確かに以前より「事業投資」に重きが置かれており、投資案件が格段に増えつつありますが、、やはり日系企業かつ大企業の特徴でしょうか、、意思決定過程の硬直性の存在、プロセスの迅速性の欠如によって、有力な投資案件にあまり食い込めていないイメージです。特に、有力な投資案件については競争環境として、いかに迅速に意思決定をしていくかにかかっており、PEファンドや海外のプレイヤーからすると、Go Signを出すまでにかかる意思決定プロセスの複雑さや、それに要する遅さから効果的な事業投資ができていないイメージがあります。そのため実際に、投資案件で買い手候補を探す際には「プロセスに間に合わないだろう」ということで、優先順位をかなり劣後されている場面を何度も見ております。また、よくPEファンドと比較していわゆる「ハンズオン」での事業投資であると総合商社としてはアピールすることが多いですが、、とは言え、マイノリティ投資が主体であり、支配力はかなり限定的である為、実際にはNon-Operatorとしての地位しかなく、どこまでハンズオンなのか、というところは疑問です。
確かにPEファンドとは異なり、中期的な売却前提ではなく、事業運営をしっかりとして長期的に保有することを前提としている、という側面ではハンズオンなのかもしれませんが、やはりマイノリティ投資なので、、
個人的にはもともと在籍していた身なので、今後も日本を代表する企業として存続し、稀有なハンズオンな投資会社に脱皮してもらうことを期待したいですが、事業投資に舵を切った以上、機動性の欠如は致命的だと感じております。僭越ですが、もし新卒入社や転職を考えいらっしゃるのであれば、「現在の"高い"報酬を10年後、20年後維持できているか」という観点で考えてみていただければと思います。
上記は組織についての将来性ですが、いわずもがな個人の市場価値については総合商社に期待はすることは愚の骨頂です。明確なファンクションがないため、専門的な知見や確立した知識が身につくことはないです。Operatorよりその事業を回すための知見があるわけではなく、財務については金融機関ほどは詳しく読めるわけでもなく、契約書類については専門家ではないので、全体的に表層的に理解することができる程度のジェネラリスト育成が是とされている場所であるということは理解する必要があるかと思います。
総合商社の強みは、莫大な資金力を背景として構築された、多種多様な事業ポートフォリオを持つ業界上の特異なポジションにあります。個人力よりは、組織の持つ看板の力への依存度が最も高い業種になります。(大企業については多かれ少なかれこの傾向はあるにせよ)
そのため、この大船が順調に航海を続けていくかどうか、を見極める必要がありそうです。

総合商社業界との関わり方 以前、この業界で働いていた
投稿者の役職・ポジション 管理職
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